2016年1月21日木曜日

19~20日 魔のGICU

何がGeneral なのか良く分からないが、とにかくICU の前にGeneral という文字が付いていた。
ただ、私にとってはGeneral だろうがSpecial だろうがどっちでも良い!
兎に角、一刻でも早くその場所から脱出したかった。

手術後すぐにICU に直行。
気が付いた時には、傍らで妻が「ICU には7時半までしか居られないから」と言っていた。
という事は少しだけ寝てたのか?

妻も去り、孤独な戦いが始まった。

痛み止の麻薬が効いているらしく、痛みはさほど感じないが、それでも身体は自由にならない。前もって「自分で寝返りをうってはいけない」とも言われている。

うつら・・うつらしていると、定期的な検温に看護師がやって来る。
「お熱計りますね~」
「血圧計ります~ね」
「足の指は動きますか~?」
「足首動きますか~?」
「寝返りは良いですか~?」
と言いながら、私の身体に繋がった管を点検する。そうだ!私はWired なのだ!何本?分からない!

私は弱々しく「今、何時です?」
「9時ですね~」と優しく応えてくれる。
「夜の?」
「そうです。」
あ~まだ夜の9時なんだ・・

こんなやり取りを何度繰り返した事だろう?
ひょっとして永遠に朝は来ないんじゃないか?
朝が来る前に、俺は狂ってしまうんじゃないだろうか?
と、何度思った事だろう?

「1時ですね~」
の次が「5時ですよ~」に変わった時、「稼いだ!」と思った。
その時、看護師が言った
「雪が積もってますよ」
あ~そうか・・雪降るって天気予報にあったな~と思い出した。が、ICU からその景色を臨むべくもない。

昼担当の看護師に変わった。
何となく朝の冷気を運んできてくれた。
私の意識も少しずつはっきりしてくる。
「雪降ってるんだって?」
「雪積もって通勤が大変だったんですよ」
そうか・・外は大変なんだ。

「何時に病棟戻れるんですか?」
「はっきり分かりませんが10時頃には戻れると思いますよ」
あと3時間。
あの殺風景な病室が懐かしく思える。

ようやく10時近くになった。
「病棟行きますね~」
この言葉をどれ程待ったことか!
しかし、相変わらずWired ではある。

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