2016年1月8日金曜日

知らなかった事ばかり

今年最初のデッサン教室は15分も遅刻してしまった。
寝坊をした為だ。

教室に入って、前回自分が座った席に着こうとしたら、他の男性が既に座っている。
やっべ!
あ~、こういうことは予想できたのに。
特に、今日は同一モチーフの二回目なのだから、前回と別の席ではマズイのだ。
でも仕方なく、その隣に座ろうとしたら、同じテーブルの女性二人が
「あら~、この人が前回座ってたから、代わってあげて」
と、その男性に訴えた。
私は「いや、遅刻した私が悪いんですから、結構ですよ」
と、一応ポーズとして断ったものの、その御婦人方には感謝である。
その男性も
「私ら、早く起きてすることないもんだから、いつも一番ですよ」
と気よく変わってくれた。
そうだよ大体、前回いなかった人が、二回目に何で別テーブルに移るんだよ?

例によって、一心不乱に描く。
どうもこのガラス器は捉えきれない。
同じ席に座ったのに、前回とどうも違うぞっ!
面倒くさいので、大胆に消し込み描き直す。
今日は今日の気分で描けば良い。

どうもガラスの感じが出ない。
気が付いて横を見たら、くだんの男性が絵具を取り出している。
「水彩を描くんですか?」
「だって、色をつけないと面白くないもん!」
そうりゃ、そうに決まっとるわい!
わがままなヤツだなぁ!!
私の修行僧魂がそう毒づいた。

終盤に入り、先生が一人ひとりの作品を巡回し加筆していく。
同じテーブルに来た時、「練消し」の話が出た。
「練消し」には種類があるんだって?
ゲッ!知らなかった!!
「柔らかい」「普通」「硬い」の三種類だそうだ。
で、今回のようなガラスとか金属の表面に出る鋭い光は、硬いものでス~っと引く。
ぼんやりした光を表現するには、柔らかいもので優しく拭き取る、ということらしい。
ヘーッ!そうなんだ。

別の席では、「クロッキー」の話題が出た。
どうやら、その生徒さんはクロッキー用のスケッチブックを買って来てしまったようなのだ。
紙が全く違い、トレース紙のように薄い。
こちとら恥ずかしながら「デッサン」と「クロッキー」の違いすら知らない。
チャンスとばかり先生に尋ねると答えてくれた。
「例えば裸婦とか描くじゃないですか。
そうするとモデルさんは10分経つとポーズを変えるんですよ。
それをどんどん、描きとっていく。筋肉の線とかね。
まぁ、特訓ですよね。」
ほ~。
私ら、4時間たっても形が捉えられないのに、10分ですか?
しかも人体?

先生が別のテーブルに移った時にはこんな話もしていた。
「立体を表現するのに、あえて平面的な技法で表現する場合があるんですよ。
それが面白いんですね。典型的な例が浮世絵です。」
なるほど・・・・そうか。
深いなぁ!
練消しの種類すら知らなかった私が、今日は色んな事知った。

帰りは、割と仲良くなったオッチャンと連れ立って駐車場に行った。
彼も絵画の経験は相当長そうだ。
クロッキーの話が出た。
インターネットの動画ではクロッキーの実演があるとか、30秒経つとモチーフが変わってしまうアプリがあるとか、色んな事を教えてくれた。
確かに面白そうだ。
野球で言えば千本ノックのようなもんか・・・一度挑んでみるべか?!
少しはガラスっぽく見えるかなあ?!
後で聞けば、これは上級者用のモチーフとか?



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