他にも4組ほどの客が同じようにバス待ちをしている。
昨夜、空港からのバスで一緒だったアメリカ人も一緒だ。
「昨日もご一緒でしたね?」
と軽く挨拶を交わしていると、運転手がホテルに入って来て、バス待ち客に声を掛ける。
荷物も運転手がトランクルームに入れてくれて、直ぐに出発。
10分程度で空港に着くが、その間に個別に何処の航空会社か尋ねる。
航空会社によってターミナルが全く異なるからだ。
第一ターミナルはアリタリアを中心としたターミナル。昔はアリタリアだけだったが今ではKLMもここから離陸するらしい。
我らがルフトハンザは第二ターミナル。
もちろん、それぞれの出発フロアーに停車し、荷物も降ろしてくれる。
そう言う意味ではタクシーと全く変わらない。
ターミナルビルに入ればルフトのカウンターは直ぐに見つかった。
今年は免税品も買ってないので、そのまま楽勝にチェックインを済ませ、近くのベンチで朝食代わりのサンドイッチをほうばる。
持って来た水も飲んでしまわないと検査に引っかかってしまうので、ここで消費してしまう。
検査も難なく通り過ぎ、飛行機の待つDエリアに。
まだこの時点ではDということしか分っていない。
たくさんお店はありますが |
チーズや |
乾燥ポルチーニ、乾燥トマトが気になるようです |
私は本を読んでいます |
やっぱり視線はそっちか? |
レモンチェッリが沢山売られていました。 |
時間にも余裕があるので、Dエリアにあるお店を覗き、更にはCエリアにも足を延ばした。
私達は毎回、イタリアを午前中に発って、日本に翌朝到着をいう便を選択している為、出発日の朝食はホテルで摂れない。
いつだったか、空港内の美味しいカフェテリアで朝食を食べた事があった。朝から白ワインを飲んで生ハム、チーズ、野菜、オリーブ等に舌鼓を打った覚えが有る。
実はそれがどこにあるのか思い出せなかったのだが、今日はそれが見つかった。
ここです、ここ!懐かしいなぁ! |
無理やり立たされ、ハイ、ポーズ! 妙な所で記念撮影 |
Cエリアに入って直ぐの場所だ。
カウンターに美味しそうな物が並んでいる。
今日は既にサンドウィッチを食べてしまっているので遠慮するとして、今度チャンスがあればCエリアを訪れたい。
ちょっとお値段高いけど、朝の白ワインとよく合いますよ |
ようやくゲートもD19に決まり飛行機に乗り込む。
イタリアとも遂にお別れ。
今回は色んな事があったイタリアだった。
いつもこんな時には、「安堵する気持ち」と「惜別の念」とが交錯するのだが、今回に限って言えば「安堵」が勝っていたかもしれない。
しかし、帰国して何日もしないうちに「また行きたいなぁ!」と思うのだろう。
フランクフルト空港周辺は悪天候が原因が着陸が30分遅れ。
トランジットには一時間半しかないので焦ったのだが、考えてみればどこから来る便も悪天候の中であり、飛び立つ便も悪天候なのだ。
結局、離陸は1時間遅れ。結果は余裕綽々。
フランクフルト空港のZエリアは日本に向かう便が集中しており、ほぼ同時刻に成田行きの便もある為、日本人客が増えてきた。ここまで来ると半分帰国したような気分だ。
機内では思うようには寝られなかった。
ロシア上空を飛び、佐渡島上空から日本に入ってくる。
日本の空が澄み切っているのか、信州の山々が良く見える。
すると、左方向に冠雪した富士山が見えるではないか?
朝日を浴びた富士山を裏から見ているのだ。
ドイツ人は無論のこと、我々日本人も必死に窓を覗きこむ。
美しい!
この時ばかりは心底、日本を誇りに思った。
写真を撮れなかったことが悔やまれる。
日本は切り立った山が多く、緑が全体に濃い。
ヨーロッパの様な草原という物が少ない為、色が単調なのかもしれない。
徐々に高度を落とし、木曾三川上空を通り越す。
この単調さは何だろう?
ひょっとして屋根の色かも?
日本の家屋の屋根は黒あるいはグレーが殆どだからだ。あるいはビルの白。
イタリアから帰るといつも感じる「墨絵の世界」とは案外こんなところから感じているのかもしれない。濃い緑と黒と白。
イタリア家屋の屋根が黒またはグレーというのは有り得ない。
無事にセントレアに着陸。
荷物が出てくるのがかなり遅かったがロスト・バゲージも無く無事手元に。
さて、次の行動は「空港警察」に行く事だ。
ローマの警察でも書類を書いて貰ったが、念の為に日本の警察にも届を出しておこうということになったのだ。
空港警察は二人の職員が待機していて、私が「実はローマで盗難に遭いまして・・・・」と事情を説明していると、事務所の奥からゾロゾロと4人ほどが出てきた。
「まぁ、こっちに」と応接ソファーに案内されて、二人の若い警官が内容を質問しながら用紙に記述している。
周りの4人の警察官は何もするわけでも無く、目つきも怪しく時々相槌を打っている。
”コイツら、ヒマかぁ・・・?”
”なんだか、俺達が悪いことしたみたい?”
”捜査する気も無いクセに!”
などと考えていた。
他のお客さん(?)が来たので、ヒマな3人はそちらに行ったが、何なんだろう?この雰囲気。
ま、取り敢えず盗難届は書いてもらってよしとし、WiFiを返却し、駐車場を精算し車で我が家に向かう。
もちろん私は免許証を失くしているので、妻の運転である。
家から印鑑を持ち出し、即刻「運転免許証試験場」に向かう。
再発行の手続きの為だ。
写真は「国際免許証」を撮った時の物がそのまま使えそうだ。
結局手続きは一時間以内で終了した。早いものだ。
さて、これで本当に旅は終了した。
今回は身体の疲れに加えて心の疲れもある。
この疲れが癒える頃、またイタリア行きたい!って言うのかな?
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