今日は午前中に、シエナのDuomoを見学し、午後からはピエンツァに向かう予定だ。
大都会シエナからSR2を南下し、小さな街ピェンツァを目指す。
このホテルはビジネスマンも多く、ドイツ語圏の人、英語圏の人がいっぱい居た。
そう言えば、少なくとも今回の旅行ではフランス語を聞いたことがないのだ。
フランス人はイタリアに来ないの?
今朝の朝食も甘いものが多い。
甘いものと、食欲の無さから食べる量が著しく減っている。
妻は元気だ。
荷物をまとめ、チェックアウトし、荷物を載せた車をホテルに置いたままシエナの街に繰り出す。
昨日と同じ6番のバスだ。
今日はアメリカ人の観光客3人とオーストラリア人4人も同じバスに乗るらしい。
方向は分かっているので一目散に目指します。昨日気になったイタリアではメジャーなお馴染みスーパー『Conad』の場所も確かめたけど、帰りの時刻を気にすると立ち寄れるかどうかは不明。
Duomoでは3つに区切られチケット販売をしてたが、時間を考えカテドラルだけにした。
4線の楽譜 |
さすがにフィレンツェと覇権を争った街のDuomoだけに、素晴らしい絵画やステンドグラス、石の床の象嵌細工(?)に圧倒されっぱなしだった。
帰り道でもあり、見納めにカンポ広場も覗いた。
ひょっとして、この広場も生涯の見納めかも知れないと思うと、少し感傷的にもなる。
さようならカンポ広場 |
さようならカンポ広場 |
できれば昨日の八百屋に行って、おじちゃんにお礼が言いたかったが、あいにくお留守だったので写真だけ撮らせてもらった。
八百屋の店頭で |
ここに乾燥ポルチーニは売っている |
バスの発車時刻は毎時15分と45分と分かり易く正確なので見計らってカンポ広場を後にする。
効率的にホテルに帰ることができた。
いよいよ出発である。
ガーミンにピェンツァのホテルをセットすると、高規格道路であるSS326に行かせようとする。
こいうところが面倒だ。
俺はSR2を通りたいんだって!
日本で普段使っているナビではルートの候補を幾つか選ぶことができるのだが、こいつはそういう機能が無く、取り敢えずは勝手に決められてしまうのだ。
仕方なく、無理やり途中に有る街Buoncnvetoのガソリンスタンド(多分SR2沿いにあるのだろうという推測をして)を経緯地に設定して出発だ。
相棒、頑張ろう! |
シエナの旧市街を取り囲んでいる城壁を半周して南側に抜ける。
少し迷う所もあったが、無事郊外に。
少し走れば、そこには緑の田園風景が右に左に美しく広がっている。
感動の連続。
オルチャ渓谷に行く前からこんな風景! |
が、車を停車させる場所がなかなか見つからないのが何とも残念。
イタリアの道路は意地悪されてるんじゃないかと思う程、景色を見せてくれない。
それも綺麗な景色なんだから少しは考えてよ、と思う。
途中にも古い街がありました |
ゆっくりと2時間も走っただろうか。
小さなインターチェンジでSR2を離れ田舎道を北に走らせば、そこは既にオルチァ渓谷の真っ只中。
夢にまでみたオルチァ渓谷だ!
オルチャ渓谷 |
これがオルチャ渓谷だよって感じ |
今日までの四日間、随分良い景色に出会えたなぁ!と思っていたら、オルチャはもう一つ図抜けた綺麗さである。
なかなか車を停車させる場所がないが、偶然停められそうな場所を見つけた。
う~ん!空気も美味しい。
遥か遠く右手を見てみると、建物が二つ。
「あれぇ?Chappella di Vitaletaじゃない?」
「え?あれが?」
間違いない!
私にとってのオルチャ渓谷のアイコンその①はあのチャペルだったのだ。
デレビの放映でも良く出てくるし、インターネットでオルチャといえばあのチャペルである。
実は、このチャペルと綺麗すぎる糸杉で有名なアグリツーリズモ(アイコンその②)をGarminの「お気に入り」に登録してある。翌日はその二カ所を見ながらローマに帰るのである。
しかし、ここからでは如何にも遠い。
一眼レフの大きなレンズと三脚を持っている人は、恐らく此処から撮影しているに違いない。
妻のミラーレス、私のスマホではまるっきり歯が立たない。でも間違いない。
いやはや、感動!感動!
いや、失礼!妻のミラーレスは相当頑張っています |
三脚さえあればもう少し・・・・ |
この距離からこれだけ撮れれば、凄い凄い! |
やがて遠くの丘の上にピェンツァの街が見えて来た。
街に入ってみれば、世界遺産とは言えその小ささは想像以上。
あっという間に間に街を抜けてしまいそうだ。
通りぬけては大変とばかり、無理やり駐車してホテルの場所を確認した。
Piccolo Hotel La Valle |
駐車場は地下。
ホテルは新しくて清潔だった。
ヤル気があるのかないのか分んないような30代男が応対に。
プチホテル程度の規模だが、二階の一番奥の部屋に。
なんと!部屋からはオルチァ渓谷が一望のもとに見下ろせる。
景色を考えてれば一番良い部屋に通されたようだ。
遠くにはモンテプルチャーノ(Montepulciano)の街も見える。
モンテプルチャーノ(多分) |
しばし部屋からの景色を堪能した後は街の散歩に。
街の裏は崖になっていてオルチャ渓谷が一望のもとに |
Duomo |
Duomoの前で |
花壇が綺麗です |
内部は簡素 |
建物の間から顔を出すオルチャ渓谷 |
両方の木がちょっと邪魔ですが・・・ |
崖側に行って景色を楽しみ、お店を覗いたり、やはりこの街にもDuomoはある。
街は東の門から西の門まで、歩いて5分もかからない程度の小ささだが、落ち着いた良い街。
程よい人数の観光客がそぞろ歩いている。中国人もグループで来ていた。
街中お花が上手に使われている |
八百屋さんの前で |
西端の門 |
23年前に日本に行ったことのあるというスイス人のおっちゃんは私の妻のことが気に入ったらしく、何度も写真を撮っていた。日本が大好きなのだそうだ。嬉しいね。ちょっと迷惑だったけど・・・・
その小さな街にチーズ屋さんが何件も軒を並べ、芳醇な薫りを漂わせ食欲を刺激する。
ラップもせず丸ごとのチーズだ。
美味しそうな香りが堪りません |
ついつい覗き込んでしまいます |
もう少し軽ければ買って行きたいところだが、ここは誘惑に負るわけには行かない。
ローマで買った真空パックのパルメジャーノ・レッジャーノで満足するしかあるまい。
この街も、観光と生活が程良くミックスされている感じだ。
私の疲れもピークに達し、食欲も減退し外で食べる気にはならない。
今晩は部屋食と決めた。
八百屋さんに入って果物を買ったのだが、地元のお母さんは粉にしているパルメジャーノ・レッジャーノを量り売りで買って帰る。ほー!良い文化だなぁ!!
街の最西端にあるPizzeriaで大好きな「Quattro Formaggi」を焼いて貰い、ホテル近くのスーパーでワインと生ハムを買う。生ハムはもちろんその場でスライスしてもらう。地元の物を8スライスしてもらったが、驚くほど安かった。
八百屋さん |
八百屋さん |
ここが東端の門です |
皮革製品の修繕をしていました |
気の良い店員さん |
ピザが焼けるのを待っています |
夜になってもオルチャ渓谷は綺麗なままだ。
なんだかこんな景色の中に居たら、毎日を汲々として生きている事がアホらしくなる。
起きて、人と喋って、好きな物を適量食べて、ワインを飲んで寝る。
それだけの人生で良いんじゃないのか?と思えてくる。
明日はいよいよローマに戻る。
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