今日の目的地はジェズ教会。日本にもお馴染みのイエズス会の本拠地である。
地下鉄B線でコロッセオまで行き、そこから歩いて行く予定だ。
ホテルを出る頃にはぐずついていた天気も、コロッセオに降り立った時にはすっかり晴れ上がっていた。
きっと、その頃には既にあの大トラブルは発生していたのだろう・・・・
妻の時計が無くなっていたことに気づいていたからだ。
ただその時には、バッグに繋いでいた腕時計のバックルが緩んで落ちてしまったのだろう?ぐらいに軽く考えていたのだ。
歩行者天国になったフォーリ・インペリアーリ通りを、フォロロマーノ沿いにヴェネツィア広場を目指す。
何度通っても好きな風景が両側に広がっている。
カエサルが、アントニウスが、オクタビアヌスが、そしてあのクレオパトラがそこに居たのだと想像するだけでワクワクする。
やはりフォロロマーノを俯瞰したくなって市庁舎裏に登ってフォロロマーノやコロッセオ、パラティーノの丘を一望に眺めてみる。
ところが、着いてみると扉は閉まったまま。
よくよくガイドブックを見れば午後は16時から。トホホ・・・・
時間つぶしのつもりでヴィットリオ・エマヌエーレⅡ世記念堂に。
どうやらエレベーターで屋上まで行けるらしい。
ヴィットリオ・エマヌエーレⅡ世記念堂 |
流石に眺望が素晴らしい。ローマ市内が一望のもとに眺められる。
サン・ピエトロ大聖堂もしっかり見える。
左にサンピエトロ大聖堂、右にサンタンジェロ城 |
フォロロマーノの向こうにコロッセオ |
ナッツィオナーレ通りの向こうには共和国広場とサンタマリア・デッリ・アンジェリ教会 |
ヴェネツィア広場からまっすぐ延びるコルソ通り |
サンピエトロをバックにしたカモメ君 |
堂々とポーズをとるカモメ君 |
こうして眺めてみれば、案外ローマの街もそれほど大きくはない。
一羽のカモメが人懐っこくポーズをとっていた。
ローマが海に近いことを感じる。
中屋上のカフェテリアで不足がちな野菜を補った後、サンタマリア・イン・アラチェリ教会を見学した後、再びジェズ教会に向かう。
サンタマリア・イン・アラチェリ教会 |
サンタマリア・イン・アラチェリ教会から眺めたカンピドーリオ広場 |
白い棺桶というのも分からなくはない |
ジェズ教会、今度は扉の前には人だかりができていた。
ジェズ教会 |
ここには私たちにもお馴染みのフランシスコ・ザビエル、そして一緒にイエズス会を創設したロヨラが祀られている。
ザビエルは日本での布教の後、中国に渡り上海で亡くなっている。
彼の右手がローマに持ち帰られた、とは聞いていたが、それがここに安置されているらしい。
ホントに? |
ちょっとショックです |
ジェズ教会内部は清貧なイメージのイエズス会とは思えないほどの豪華な作りになっている。
きっとザビエルも天国で苦笑いしているに違いない。
美しいとしか言いようもない |
ステンドグラスも綺麗です |
一室では絵画の修復作業をおこなっていました |
離れがたい美しさ |
静かな中でゆっくりと過ごした後は、トラムに乗ってみようということになった。
ローマでのトラムは初めてだ。
ヴェネツィア広場から出ている行き先不明のトラムに乗り込んでみる。
駅名を辿ってみるとこの電車はトラス・テヴェレ地区(テヴェレ川に向こう側)に向かっているらしい。
一度は行きたいと思っていた場所だ。
観光地の雰囲気はやや薄れ、少し生活感が漂う街が面白い。
適当に降りた近くには文部省があった。
イタリア文部省 |
逆方向のトラムに乗ってカステラーニ広場まで戻り、サンタマリア・イン・トラステヴェレ教会を見学。
ここは全くの「No Photo」なので残念。
サンタマリア・イン・トラステヴェレ教会前ではチターを取り入れた生演奏 驚くほど上手い!イヤになる |
教会を出るとまた雨だ。
しかし、ローマ中に植えられているイタリア唐笠松は凄い!
帰りのトラムを待つ間にも雨は降っていたが、この唐笠松は雨を全く通さない。
もちろん降りの程度にも拠るだろうが、少々の雨なら完全な雨除けになってくれるのだ。
テルミニ駅行きのバスも通っていることを発見し、帰りは直接バスでテルミニに帰ることにした。
やはりテルミニ駅周辺は何かと便利である。
行きは、路線が複雑でバスに乗ることは非常に難しいが、帰りはテルニミに行く路線は多いからだ。
テルニミに戻り、昨年行ったレストランで食事をしようとしたが、風が吹いて少々涼しすぎる。
今日はそこは諦め、部屋に戻って作戦を練ることに。
その前に、お馴染みSPARで水とワインを買って、精算しようとした時に、それは発覚した。
私の全てのクレジットカードを入れた財布がバッグの中から消えている。
ただでさえ、出しにくいと思っていた財布が、である。
もちろん、とっさには信じられなく、バッグの中を何度も繰り返し探したが見当たらない。
二人とも冷や汗をかきながら、キャッシュで生産を済ませ、ホテルに戻った。
もう食事どころではない。
思い当たるフシが無かったわけではない。
朝、地下鉄に乗る前、チケット・オフィスで一日乗車券を買おうとした際に、財布から複数のクレジットカードを落としてしまった。
即座に拾い上げチケットを購入。
その後、落ち着いてオフィス内のベンチに座り、手に持っていたクレジットカードを財布に収め、その財布をバッグの奥に仕舞い込み、バッグのファスナーを閉めた。
しかも妻が見ている前で、一つ一つの動作を確認しながらである。
しかし、この一連の動きを観察されていたのかもしれない。
妻の言によれば、その後、地下鉄で軽く私にぶつかった人が居て、その時に笑顔を返してきたイタリア人が居たらしい(私には覚えが無いのだが・・・・)。
まだ旅行も初日である。
クレジット・カードの盗難に関しては金銭的な保証があることは分かっていたが、問題は幾つかあった。
日本での運転免許証、健康保険証も一緒に入っていた。
ホテルの宿泊費はローマ以外は現地払いとなっている。
問題① ~宿泊代を含めたこちらでの生活費をどうするか?~
ホテル代、食事代は予想がつくものの、高速道路代、ガソリン代、レンタカーの追加保険費用等がどれほど必要なのか?
昨年の余ったユーロと日本円を足せば何とかなるのか?
まあ、節約していけば何とかなるだろう、と踏んだ。
しかし、できれば日本円からの両替なんぞしたくない。
両替屋の手数料たるやバカらしいにも程があるからだ。
私は必要なキャッシュはカードでキャッシングをすると決めている。日本に帰国後即刻返せば手数料はほんの僅かで済む。
あー、バカ高い手数料を取られるのか!!
問題② ~国際免許証だけで運転しても良いのか?~
これについてははっきりしていなかった。
経験者のブログを読んでいて「日本の免許証も求められた」という人も居れば、「国際免許証だけでOK」という投稿もあったからである。
救いは妻のクレジット・カード一枚だ。
ただし、妻は一度もキャッシングをしたことがない。ということはカードの暗証番号を知らないということである。
iPadでカード会社の電話番号(イタリア国内のコレクトコール)を調べ出したが、このぼろホテルめ!
外線は使えないらしい。
やっぱり三ツ星ホテルではダメか?
後で聞けば、昨今は携帯電話が普及しているので、ホテルの電話では外線が使えないケースもまま有るらしい。
そんなこたぁ、Expediaにも書いてなんもん!
次回以降は必ず四つ星以上にすることを決意!
取り敢えず、携帯で保険会社に電話をし相談をし、
・クレジットカードの不正使用は保証される。
・保険対象は財布、時計の費用と免許証の再発行手数料。
・応対者の個人的な経験から「国際免許証さえ持っていれば大丈夫でしょう」
という事を確認し、少し気持ちを落ち着けた。
何と言っても明日は、楽しみにしていたポンペイ・ツアーである。
朝も早いぞっ!
気持ちを切り替えて寝るとしよう。
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