水彩画の同好会である。
同好会とは言っても、ちゃんと先生は居る。二人も居るのだ。
二人とも女性だが、大先生は私より少し年嵩の洋画家。
若先生は40前後、専門は日本画(らしい)。
10~15人の会員に二人の先生なのだから、贅沢と言えば贅沢。
我々一般会員に勿論、若いのは居ない。
女2に対し男1という割合だ。
男は描き始めると、黙々と自分の世界に入り込んで一言も発しないのとは対照的に、女は口を動かすのに忙しくて、いつ筆を動かしているのだろう?と不思議に思ってしまうほど姦しい。
でも、きちんと作品は出来上がっているのだから、二つの動きは両立していると思われる。
ここでは、各自がモチーフを勝手に決め、勿論構図だって自分で決めるのだ。
描くペースも各々勝手なのが良い。
今回の私のモチーフは「貝」。
どうも苦手なのだ。
というのも、以前「貝」にチャレンジし、デッサンの段階で早々に完敗してしまった記憶が苦々しい。
形からして捉えにくい。
できれば避けたかったのだが、大先生の強い奨めとあっては断り辛い。
確かに、苦手な物は早く克服しておきたいし、今は色々な「素材感」を掴む経験を積むことは大切な事だ。
何とか完成させるつもりで迎えた今日は3回目。
1回目は鉛筆での下絵。
2回目は基本的な彩色。
3回目で仕上げ。
大体私はこんなペース。
中央の主役となる貝のザラザラ感をどう出したら良いのか?ずっと悩んでいた。
若先生にアドバイスを求める。
「白を使おう!」
「鉛筆も使っちゃおう!」
「小筆を上手く使おう!」
う~ん!良きアドバイス!!
と思いきや、若先生、やおら座って筆を入れ始めた。
あら~~~?
確かに良くはなっていくのだが・・・「あとは自分でしますから」と奪還。
若先生にはこの癖がある。
デッサン教室の先生も同様の傾向があるのだが、最近私は意識して「加筆させないオーラ」を出して、何とかこれを避けている。
さすが大先生は、決してこういうことはしないのである。
言葉を換えれば大雑把とも言えなくもないが、「絵を描く時の精神」「絵を描く楽しさ」「絵との対峙の仕方」こういうことを教えてくれる。
しかし、何とか形になった。
少しは貝に見えるだろうか?
まだまだ精進。
それにしても、神が作ったこの自然・・・なんと奥深いことか?
0 件のコメント:
コメントを投稿