朝起きたらやはり喉がイガイガしている。カラオケしなくても喉は潰れるのだ。
今日は時間が許される者で荻野を訪ねる。残念ながら哲人はリっちゃんとの帰路の為、一足先にホテルをチェックアウトした。
四条から阪急電車で梅田に出る。
学生時代のみならず、よく乗った路線だ。
梅田の駅も歩いているうちに、少しレイアウトを思い出した。地下鉄は本町で中央線乗り換える。引きこもり且つ車生活の私には電車の乗り換えは実に体力的に堪える。チンペイもそうに違いない。
海の近くのコスモスクエア駅からは寒風吹きすさぶ中、大阪湾を眺めながら歩く、歩く、歩く。
ようやく着いた施設では職員の方たちも温かく応対してくれて木枯らしに翻弄された僕達の心もホッと和んだ。いよいよ荻野と面談だ。
職員に車椅子を押してもらっての登場かと思いきや、器用にも自由の利く左足で床を蹴り左手をヒラヒラ振りながら颯爽と登場。
得意満面とした荻野らしい表情だ。
安心した・・・しかし痩せたなあ。
話をすれば想像していたよりはずっと元気な印象。
彼独特の妙な関西弁も達者だし、得意の皮肉めいたバカ話も相変わらずだ。
外出が思うように出来ない事、いずれ透析を余儀無くされる事・・・辛いだろう事はいっぱいあるに違いない。全く他人事ではない。
ガバリの「医者の言うことは聞いておくものだ」という言葉が妙に腹に落ちて納得できる。
15分程度と予定していた滞在時間だが、気が付けば1時間も話し込んでいた。荻野も話ししてるうちに少し声のハリが出てきたような気もする。
僕達は再会を祈念しつつ辞去することにした。元気でいて欲しい。
会えて本当に良かった。
別れ際、そっと彼の肩に手を置いたら、痩せて骨っぽかった。
ちょっぴり切なかった。
帰りも海風に晒されるかと思いきや、職員さんに「トレードセンターなら直ぐですよ」と言われた。ナヌ?
歩いた・・・拍子抜けする程だ。
そして皆、色々な思いを胸に、其々の家路に着いた。
そして日常に戻って行く。
3日で4万5000歩。
奇跡の3日間が終わった。
気持ちは50年前に戻っていた。
いつの日にかどこかで会おう!
その日を信じよう!
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