5年ぶりぐらいですが、曲を書きました。
作年末には曲と歌詞の枠組みはできていましたが、気に入らない部分が多すぎたので、曲や歌詞に修正を重ね、録音に着手できたのがようやく3か月前。
途中、旅行とその前後の段取りの為に一か月ほど空白期間があり、録音再開したのが先週です。
本当はギターも入れたかったのですが、何せ昨今は握力の衰え著しく、ギター弾いてもプチプチ言います。
なので、今回はキーボード系だけで音を作りました。
唄は本当にヘタクソで嫌になりますが、いずれ唄だけでも録音し直したいと思っています。
ボーカル系のエフェクター(コンプレッサー、リバーブ、ディレイ)の使い方は実に難しいですねぇ・・・
ヘタクソな歌をエフェクターで誤魔化そうとしたのですが、誤魔化しきれないほどの下手さってことかい!
興味がありましたら、下記Youtubeを覘いてみて下さい。
Youtube 置き忘れた夏
まだ、これから夏だというのに・・・・
ちなみに、歌詞の内容はフィクションです!
2014年6月11日水曜日
2014年5月25日日曜日
パパの気まぐれリゾット
「パパ」と呼ばれる歳でもないが、娘が命名したのだから仕方ない。
今日は朝から実に忙しかった。
遅れているブログの投稿をし、貯まっているビデオを観、伸びはじめた庭の草取り。
リゾット作りに取りかかったのは夕方5時からだ。
材料は昨日調達済み。
今回のリゾット作りの目的はイタリアで買って来た「乾燥ポルチーニ茸」の有効利用である。
イタリア料理には欠かせない食材の一つであり、私もその香りは大好きだったが、今回初めてこれを利用した料理に挑戦である。
スマホで一応手順を確認しながら、量は実に適当。
主婦の方や調理自慢の人達から馬鹿にされる事を覚悟して言えば、意外に苦戦した。
まず、火から離れられない事だ。
次に、私の場合、ステップ10の段階で水分が多過ぎた。
理想を言えば、お米に少しシンが残った状態で火を止め、余熱でそのシンが消えていく・・・というのを狙ったのだがステップ11ですっかりシンは消えていたのだ。
つまり、ステップ10の水入れは少なめにし、足りなければ水を少しずつ足せば良かったのだ。
それでもポルチーニの香り高く、大人のリゾットが出来た事に大満足。
一緒に買って来たチーズの王様「パルメジャーノ・レッジャーノ」も奮発して、おろして粉チーズにして使ったが、ポルチーニの香りに負けてその存在感が示せない。両立は難しいのか?
今度は普通のパルメザン・チーズで良いか?
残った白ワイン(勿論、残った方が多いに決まっているが・・・・)も良く合う。
仕事で遅くなった娘が食べる頃には、水分をすっかり吸い取り「イタリア風おじや」になってしまっていたが、それでも味は好評。
「これから日曜日はパパが料理するの?」と訊くから
私は「気まぐれだよ~」
「な~んだ、パパの気まぐれリゾットかぁ?」
今日は朝から実に忙しかった。
遅れているブログの投稿をし、貯まっているビデオを観、伸びはじめた庭の草取り。
リゾット作りに取りかかったのは夕方5時からだ。
材料は昨日調達済み。
今回のリゾット作りの目的はイタリアで買って来た「乾燥ポルチーニ茸」の有効利用である。
イタリア料理には欠かせない食材の一つであり、私もその香りは大好きだったが、今回初めてこれを利用した料理に挑戦である。
スマホで一応手順を確認しながら、量は実に適当。
- 乾燥ポルチーニ茸を20分程度かけて戻す。
- ニンニクのみじん切りをたっぷりのオリーブオイルで炒める。
- ニンニクがきつね色になったところで玉ねぎのみじん切り(一個分)を投入し、塩・胡椒で下味を付ける。
- そこに、さっと洗ったお米一合半をザッと投入。
- お米にオリーブオイルが浸透し、透明な感じになったら、先ずは白ワイン入れる。
- アルコール分が飛んだら固形ブイヨンと水を加える。ブイヨンは2個入れた。水はお米が隠れる程度。
- お米が焦げないように弱火でグツグツ・・・ヘラで手厚くフォロー。
- 水気が無くなったら、ポルチーニの戻し汁を加えます。戻し汁は濾すか上澄み液だけを使う。ゴミの様な物も付いていたりするから。これで良い香りが漂う。
- 水気が無くなってきたらまた水を足す。お米の具合を確かめる。まだシンがある感じ。
- 水気が無くなったらいよいよ最後の水入れ!この量が難しい!
- 水気が減り始めたら塩・胡椒で味を調え、主役ポルチーニ(適当な大きさにカット)投入。
- 適当な状態で火を止め、生クリーム、バター、粉チーズを加える。
主婦の方や調理自慢の人達から馬鹿にされる事を覚悟して言えば、意外に苦戦した。
まず、火から離れられない事だ。
次に、私の場合、ステップ10の段階で水分が多過ぎた。
理想を言えば、お米に少しシンが残った状態で火を止め、余熱でそのシンが消えていく・・・というのを狙ったのだがステップ11ですっかりシンは消えていたのだ。
つまり、ステップ10の水入れは少なめにし、足りなければ水を少しずつ足せば良かったのだ。
それでもポルチーニの香り高く、大人のリゾットが出来た事に大満足。
一緒に買って来たチーズの王様「パルメジャーノ・レッジャーノ」も奮発して、おろして粉チーズにして使ったが、ポルチーニの香りに負けてその存在感が示せない。両立は難しいのか?
今度は普通のパルメザン・チーズで良いか?
残った白ワイン(勿論、残った方が多いに決まっているが・・・・)も良く合う。
完成後4時間経過。すっかりおじや状態になっている。不味そうだが、意外と美味しいのです。 |
仕事で遅くなった娘が食べる頃には、水分をすっかり吸い取り「イタリア風おじや」になってしまっていたが、それでも味は好評。
「これから日曜日はパパが料理するの?」と訊くから
私は「気まぐれだよ~」
「な~んだ、パパの気まぐれリゾットかぁ?」
2014年5月18日日曜日
還暦爺さんの冒険旅行 〜 総括 〜
本当は、その日の出来事はその日のうちにブログにアップしようと意気込んでいた。
ところが、思いがけないトラブル、予想以上の疲れが私を連日襲い、結果として殆どのブログは帰国後日本で記述することになってしまった。
しかし、どうだろう?
写真を整理、選択し、その順序に従いながら、その時と前後の出来事を逐一思い出し、文章にしていく作業の中で、私は11日間の旅行を心の中で確実かつ鮮明に再現させることができたと実感することができたのである。
今は素直に得をした気分だ。
とにかく今回のイタリア旅行、多くの反省すべきことに出会った。
そこで、その総括を忘れないうちに記述しておこうと思う。
もちろん、当たり前の事もあれば、色々な意見があると思われるが、あくまでも私個人が失敗を繰り返さない為の私見というふうに捉えている。
まあ、自分の失敗から色々好き勝手に書かせて貰った。
これに懲りず、また次に行く機会があれば、一度ここを読み返してから出掛けることにしよう!
今回は日本人対象のオプショナル・ツアーに参加し、団体ツアーの良さも分った。
個人旅行の大変さも身に沁みて分った。
どちらも良いし、欠点もある。
ただ、自分の足で、自分のチカラで行って来たぞっ!という達成感が忘れられないから、個人旅行が止められないのだろう、ということも改めて実感した。
さあ、これにて「還暦爺さんの冒険旅行」は完結いたしました。
現地でお世話になったイタリアの人々、ご一緒させて頂いた日本人の方々、なかでもとりわけお世話になったローマ三越の丹下さんに改めてお礼を申し上げます。
いつの日にか、また何処かでお会いできることを祈っています。
ところが、思いがけないトラブル、予想以上の疲れが私を連日襲い、結果として殆どのブログは帰国後日本で記述することになってしまった。
しかし、どうだろう?
写真を整理、選択し、その順序に従いながら、その時と前後の出来事を逐一思い出し、文章にしていく作業の中で、私は11日間の旅行を心の中で確実かつ鮮明に再現させることができたと実感することができたのである。
今は素直に得をした気分だ。
とにかく今回のイタリア旅行、多くの反省すべきことに出会った。
そこで、その総括を忘れないうちに記述しておこうと思う。
もちろん、当たり前の事もあれば、色々な意見があると思われるが、あくまでも私個人が失敗を繰り返さない為の私見というふうに捉えている。
盗難防止の為に
- バッグの中は盗られても構わない物だけを入れておく。バッグはダミーだと思え。
- 従ってカメラもバッグの中に入れないで、むき出して持っていた方がいっそ安全。カメラなんぞヤツらは狙わない。
- 貴重品と思われる物(現金、クレジットカード、パスポート)は、可能な限り身体に密着させておく工夫が必要
- クレジット・カードは必ず何カ所かに分散して所持する。
- 分散されていればクレジット・カードは1~2枚盗まれても決して慌てないこと。不正使用は保証される。
- クレジット・カードは必ず日本語で署名をしておく(現地人に不正使用されにくい)。
- クレジット・カードの暗証番号は事前に必ず確認しておく(万が一のキャッシングの為)。
- キャッシングを行う時には、銀行のATMで銀行の営業時間内に行う(万が一、カードが機械から戻って来ない場合もあるとか) 。周囲に充分な注意を払うのは当然。
- 現地でネットが使えない人はカード会社の電話番号等をメモって行く。
- 現金は必要最低限の額しか持たない(現金は保険の対象にはならないから)。
- 現金も勿論分散所持する。しかしバッグの中には決して入れないこと。
- 盗人は意外と紳士然とした人である可能性もあることを認識しておく。ジプシー風な人ばかりではない。
- 万が一の場合も大使館自体は全く頼りにはならないが、在イタリア日本大使館の情報も参照に値する。特に「日本からの送金」は読んでおいた方が良いかも。最悪の場合役立つと思うので、日本に残してきた家族とも予め話し合っておくことも重要。
- 初心忘れるべからず!
車の運転全般について
- 運転前に、車のスイッチ、レバー類の機能を充分にチェックしておく。
- シフトレバーが右にあるということだけで、日本では全く無意識に行っていた始動・停止の操作手順が狂ってしまう事が有る。 停止しているうちに何度も繰り返して練習しよう。
- 助手席の人が居れば、特に慣れないうちは「左折だから大きく回るよ!」とか声でサポートしてもらう。
- ラウンド・アバウトは中で回っている車が優先。入って行く場合には充分減速し、時には一旦停止して確認してから入ること。
- 或る程度地図も頭に入れておいて通過する地名もできるだけ覚え、標識もしっかり見る。
- Uターンしなければいけない時ほど、ゆっくり落着いて呼吸を整える。私は反対車線に出てしまうことがあった。
- クラクションを鳴らされても決して慌てない。あくまでもマイペースで良い。
- 信号の無い交差点では右方優先(日本では左方優先)
ナビゲーションシステム(Garmin)について
- とにかく過信しない。
- 動き出すまでは、Garminは方向が分らないので、最初はゆっくり出て、自分が地図上でどの方向に進もうとしているのかを充分に把握すること。
- 反応が遅いと実感する時がある。イベント(左折、右折等・・・)が有る場合には充分に減速しなくてはならない。
- 目的地までの途中に、特に古い街並みを通過する場合、道は複雑に曲がり交差している。自分が進もうとしている道自体は曲がっているがいわゆる「道なり」である状態の場合はよくあることだ。この時にGarminは「左に曲がります」という場合が時々ある。下図を例えとして説明すると、私は赤い道路を矢印方向に進みたい。ところが「道なりです」とだけ言ってくれれば良いものを、Garminは「左に曲がります」と説明した。しかも赤い道路を曲がり切った後にも再度言った。だから私は急遽青い道路を曲がらなければいけないと判断し、青い道路に左折してしまった。もちろん、地図を眼で確認していれば防げていた事だろうと思うが、左折する場面でナビの地図をみる余裕が無かったのでも事実である。もっと減速していればもう少し分り易かったのかもと反省もしている。
- Garminの地図は性格だが、「海外施設(ヨーロッパ)」情報は殆どアテにならない。ホテル名称が変わったり、消滅したり、コルトナの時のように「登記情報らしきもの」が検索されることもある。
- 海外住所(ヨーロッパ)もアテにならない。通りの名称を入れさせるのだが、一度としてヒットしたためしがない。
- GoogleMapで表示させた緯度・経度をガーミンに登録することは、思っていたよりずっと正確だった。この方法が一番正確であり、ぜひお薦めしたい。
- 切り立った古い石の建物が立ち並ぶ古都での狭い道路という環境では、Garminはしばしば自分を見失う。
- 下記のようにA地点からZ地点に抜けようとする場合、B地点に入ってC地点を経由してE地点でRound Aboutを出て行く。その時Garminが「最初の出口を出ます」という場合と、「道なりです」という場合と、無言の場合がある。いわばアナウンスが必ずしも統一されていないのである。特にRound Aboutを前にして「無言」なのには少々焦ってしまう。”無言ということは道なりであり、最初の出口で出れば良いのだ”と慣れにまでには少し時間がかかった。
まあ、自分の失敗から色々好き勝手に書かせて貰った。
これに懲りず、また次に行く機会があれば、一度ここを読み返してから出掛けることにしよう!
今回は日本人対象のオプショナル・ツアーに参加し、団体ツアーの良さも分った。
個人旅行の大変さも身に沁みて分った。
どちらも良いし、欠点もある。
ただ、自分の足で、自分のチカラで行って来たぞっ!という達成感が忘れられないから、個人旅行が止められないのだろう、ということも改めて実感した。
さあ、これにて「還暦爺さんの冒険旅行」は完結いたしました。
現地でお世話になったイタリアの人々、ご一緒させて頂いた日本人の方々、なかでもとりわけお世話になったローマ三越の丹下さんに改めてお礼を申し上げます。
いつの日にか、また何処かでお会いできることを祈っています。
場所:
日本, 愛知県名古屋市
2014年5月12日月曜日
還暦爺さんの冒険旅行 〜 10 〜 帰国
7時10分にはフロントに降りてチェックアウトをした。
他にも4組ほどの客が同じようにバス待ちをしている。
昨夜、空港からのバスで一緒だったアメリカ人も一緒だ。
「昨日もご一緒でしたね?」
と軽く挨拶を交わしていると、運転手がホテルに入って来て、バス待ち客に声を掛ける。
荷物も運転手がトランクルームに入れてくれて、直ぐに出発。
10分程度で空港に着くが、その間に個別に何処の航空会社か尋ねる。
航空会社によってターミナルが全く異なるからだ。
第一ターミナルはアリタリアを中心としたターミナル。昔はアリタリアだけだったが今ではKLMもここから離陸するらしい。
我らがルフトハンザは第二ターミナル。
もちろん、それぞれの出発フロアーに停車し、荷物も降ろしてくれる。
そう言う意味ではタクシーと全く変わらない。
ターミナルビルに入ればルフトのカウンターは直ぐに見つかった。
今年は免税品も買ってないので、そのまま楽勝にチェックインを済ませ、近くのベンチで朝食代わりのサンドイッチをほうばる。
持って来た水も飲んでしまわないと検査に引っかかってしまうので、ここで消費してしまう。
検査も難なく通り過ぎ、飛行機の待つDエリアに。
まだこの時点ではDということしか分っていない。
時間にも余裕があるので、Dエリアにあるお店を覗き、更にはCエリアにも足を延ばした。
私達は毎回、イタリアを午前中に発って、日本に翌朝到着をいう便を選択している為、出発日の朝食はホテルで摂れない。
いつだったか、空港内の美味しいカフェテリアで朝食を食べた事があった。朝から白ワインを飲んで生ハム、チーズ、野菜、オリーブ等に舌鼓を打った覚えが有る。
実はそれがどこにあるのか思い出せなかったのだが、今日はそれが見つかった。
Cエリアに入って直ぐの場所だ。
カウンターに美味しそうな物が並んでいる。
今日は既にサンドウィッチを食べてしまっているので遠慮するとして、今度チャンスがあればCエリアを訪れたい。
ようやくゲートもD19に決まり飛行機に乗り込む。
イタリアとも遂にお別れ。
今回は色んな事があったイタリアだった。
いつもこんな時には、「安堵する気持ち」と「惜別の念」とが交錯するのだが、今回に限って言えば「安堵」が勝っていたかもしれない。
しかし、帰国して何日もしないうちに「また行きたいなぁ!」と思うのだろう。
フランクフルト空港周辺は悪天候が原因が着陸が30分遅れ。
トランジットには一時間半しかないので焦ったのだが、考えてみればどこから来る便も悪天候の中であり、飛び立つ便も悪天候なのだ。
結局、離陸は1時間遅れ。結果は余裕綽々。
フランクフルト空港のZエリアは日本に向かう便が集中しており、ほぼ同時刻に成田行きの便もある為、日本人客が増えてきた。ここまで来ると半分帰国したような気分だ。
機内では思うようには寝られなかった。
ロシア上空を飛び、佐渡島上空から日本に入ってくる。
日本の空が澄み切っているのか、信州の山々が良く見える。
すると、左方向に冠雪した富士山が見えるではないか?
朝日を浴びた富士山を裏から見ているのだ。
ドイツ人は無論のこと、我々日本人も必死に窓を覗きこむ。
美しい!
この時ばかりは心底、日本を誇りに思った。
写真を撮れなかったことが悔やまれる。
日本は切り立った山が多く、緑が全体に濃い。
ヨーロッパの様な草原という物が少ない為、色が単調なのかもしれない。
徐々に高度を落とし、木曾三川上空を通り越す。
この単調さは何だろう?
ひょっとして屋根の色かも?
日本の家屋の屋根は黒あるいはグレーが殆どだからだ。あるいはビルの白。
イタリアから帰るといつも感じる「墨絵の世界」とは案外こんなところから感じているのかもしれない。濃い緑と黒と白。
イタリア家屋の屋根が黒またはグレーというのは有り得ない。
無事にセントレアに着陸。
荷物が出てくるのがかなり遅かったがロスト・バゲージも無く無事手元に。
さて、次の行動は「空港警察」に行く事だ。
ローマの警察でも書類を書いて貰ったが、念の為に日本の警察にも届を出しておこうということになったのだ。
空港警察は二人の職員が待機していて、私が「実はローマで盗難に遭いまして・・・・」と事情を説明していると、事務所の奥からゾロゾロと4人ほどが出てきた。
「まぁ、こっちに」と応接ソファーに案内されて、二人の若い警官が内容を質問しながら用紙に記述している。
周りの4人の警察官は何もするわけでも無く、目つきも怪しく時々相槌を打っている。
”コイツら、ヒマかぁ・・・?”
”なんだか、俺達が悪いことしたみたい?”
”捜査する気も無いクセに!”
などと考えていた。
他のお客さん(?)が来たので、ヒマな3人はそちらに行ったが、何なんだろう?この雰囲気。
ま、取り敢えず盗難届は書いてもらってよしとし、WiFiを返却し、駐車場を精算し車で我が家に向かう。
もちろん私は免許証を失くしているので、妻の運転である。
家から印鑑を持ち出し、即刻「運転免許証試験場」に向かう。
再発行の手続きの為だ。
写真は「国際免許証」を撮った時の物がそのまま使えそうだ。
結局手続きは一時間以内で終了した。早いものだ。
さて、これで本当に旅は終了した。
今回は身体の疲れに加えて心の疲れもある。
この疲れが癒える頃、またイタリア行きたい!って言うのかな?
他にも4組ほどの客が同じようにバス待ちをしている。
昨夜、空港からのバスで一緒だったアメリカ人も一緒だ。
「昨日もご一緒でしたね?」
と軽く挨拶を交わしていると、運転手がホテルに入って来て、バス待ち客に声を掛ける。
荷物も運転手がトランクルームに入れてくれて、直ぐに出発。
10分程度で空港に着くが、その間に個別に何処の航空会社か尋ねる。
航空会社によってターミナルが全く異なるからだ。
第一ターミナルはアリタリアを中心としたターミナル。昔はアリタリアだけだったが今ではKLMもここから離陸するらしい。
我らがルフトハンザは第二ターミナル。
もちろん、それぞれの出発フロアーに停車し、荷物も降ろしてくれる。
そう言う意味ではタクシーと全く変わらない。
ターミナルビルに入ればルフトのカウンターは直ぐに見つかった。
今年は免税品も買ってないので、そのまま楽勝にチェックインを済ませ、近くのベンチで朝食代わりのサンドイッチをほうばる。
持って来た水も飲んでしまわないと検査に引っかかってしまうので、ここで消費してしまう。
検査も難なく通り過ぎ、飛行機の待つDエリアに。
まだこの時点ではDということしか分っていない。
たくさんお店はありますが |
チーズや |
乾燥ポルチーニ、乾燥トマトが気になるようです |
私は本を読んでいます |
やっぱり視線はそっちか? |
レモンチェッリが沢山売られていました。 |
時間にも余裕があるので、Dエリアにあるお店を覗き、更にはCエリアにも足を延ばした。
私達は毎回、イタリアを午前中に発って、日本に翌朝到着をいう便を選択している為、出発日の朝食はホテルで摂れない。
いつだったか、空港内の美味しいカフェテリアで朝食を食べた事があった。朝から白ワインを飲んで生ハム、チーズ、野菜、オリーブ等に舌鼓を打った覚えが有る。
実はそれがどこにあるのか思い出せなかったのだが、今日はそれが見つかった。
ここです、ここ!懐かしいなぁ! |
無理やり立たされ、ハイ、ポーズ! 妙な所で記念撮影 |
Cエリアに入って直ぐの場所だ。
カウンターに美味しそうな物が並んでいる。
今日は既にサンドウィッチを食べてしまっているので遠慮するとして、今度チャンスがあればCエリアを訪れたい。
ちょっとお値段高いけど、朝の白ワインとよく合いますよ |
ようやくゲートもD19に決まり飛行機に乗り込む。
イタリアとも遂にお別れ。
今回は色んな事があったイタリアだった。
いつもこんな時には、「安堵する気持ち」と「惜別の念」とが交錯するのだが、今回に限って言えば「安堵」が勝っていたかもしれない。
しかし、帰国して何日もしないうちに「また行きたいなぁ!」と思うのだろう。
フランクフルト空港周辺は悪天候が原因が着陸が30分遅れ。
トランジットには一時間半しかないので焦ったのだが、考えてみればどこから来る便も悪天候の中であり、飛び立つ便も悪天候なのだ。
結局、離陸は1時間遅れ。結果は余裕綽々。
フランクフルト空港のZエリアは日本に向かう便が集中しており、ほぼ同時刻に成田行きの便もある為、日本人客が増えてきた。ここまで来ると半分帰国したような気分だ。
機内では思うようには寝られなかった。
ロシア上空を飛び、佐渡島上空から日本に入ってくる。
日本の空が澄み切っているのか、信州の山々が良く見える。
すると、左方向に冠雪した富士山が見えるではないか?
朝日を浴びた富士山を裏から見ているのだ。
ドイツ人は無論のこと、我々日本人も必死に窓を覗きこむ。
美しい!
この時ばかりは心底、日本を誇りに思った。
写真を撮れなかったことが悔やまれる。
日本は切り立った山が多く、緑が全体に濃い。
ヨーロッパの様な草原という物が少ない為、色が単調なのかもしれない。
徐々に高度を落とし、木曾三川上空を通り越す。
この単調さは何だろう?
ひょっとして屋根の色かも?
日本の家屋の屋根は黒あるいはグレーが殆どだからだ。あるいはビルの白。
イタリアから帰るといつも感じる「墨絵の世界」とは案外こんなところから感じているのかもしれない。濃い緑と黒と白。
イタリア家屋の屋根が黒またはグレーというのは有り得ない。
無事にセントレアに着陸。
荷物が出てくるのがかなり遅かったがロスト・バゲージも無く無事手元に。
さて、次の行動は「空港警察」に行く事だ。
ローマの警察でも書類を書いて貰ったが、念の為に日本の警察にも届を出しておこうということになったのだ。
空港警察は二人の職員が待機していて、私が「実はローマで盗難に遭いまして・・・・」と事情を説明していると、事務所の奥からゾロゾロと4人ほどが出てきた。
「まぁ、こっちに」と応接ソファーに案内されて、二人の若い警官が内容を質問しながら用紙に記述している。
周りの4人の警察官は何もするわけでも無く、目つきも怪しく時々相槌を打っている。
”コイツら、ヒマかぁ・・・?”
”なんだか、俺達が悪いことしたみたい?”
”捜査する気も無いクセに!”
などと考えていた。
他のお客さん(?)が来たので、ヒマな3人はそちらに行ったが、何なんだろう?この雰囲気。
ま、取り敢えず盗難届は書いてもらってよしとし、WiFiを返却し、駐車場を精算し車で我が家に向かう。
もちろん私は免許証を失くしているので、妻の運転である。
家から印鑑を持ち出し、即刻「運転免許証試験場」に向かう。
再発行の手続きの為だ。
写真は「国際免許証」を撮った時の物がそのまま使えそうだ。
結局手続きは一時間以内で終了した。早いものだ。
さて、これで本当に旅は終了した。
今回は身体の疲れに加えて心の疲れもある。
この疲れが癒える頃、またイタリア行きたい!って言うのかな?
場所:
日本, 愛知県名古屋市
2014年5月10日土曜日
還暦爺さんの冒険旅行 〜 9 〜 ピエンツァからローマ
朝目覚めると、聞こえてくるのは小鳥のさえずり。
あー、ピエンツァに来てるんだ。
オルチャ渓谷なんだ・・・・
こんな幸せ感、いつ味わっただろうか?
あー、ピエンツァに来てるんだ。
オルチャ渓谷なんだ・・・・
こんな幸せ感、いつ味わっただろうか?
カーテンを開ければ、雄大なオルチャ渓谷が眼下に広がっている。
幸せを胸一杯に吸い込む。
今日は冒険旅行最終日だ。
美しいにもほどが有る |
息を飲む美しさ |
この世のものとも思えない |
今日は冒険旅行最終日だ。
まだまだ油断はできないし、運転距離も長い。
しかし、心ゆくまでオルチャ渓谷の景色を楽しむことだけは忘れない。
フロント横にあるレストランで朝食。
レストランの外も眺望が素晴らしい。
妻はカメラを持ったまま、なかなか帰ってこない。
なんと、珍しく目玉焼きがあるではないか?!
思わず私は二つも手に取ってしまった。
イタリアでスクランブル・エッグはあっても、目玉焼きは初めて。
横で妻が馬鹿にする「わざわざイタリアまで来て目玉焼きを食べる事はないでしょう?」
本人は何種類ものチーズを「美味しい!美味しい!」と言いながら食べている。
私もチーズ好きな人種だが、ここ数日胃が欲しがらない。
自転車ツーリングで宿泊した人達が二組も居た。
男性も女性も皆、精悍な身体つきである。
このオルチャ渓谷を自転車で巡っているのだ。
そう言えば、車で走っていても時々見かけたものだ。
気持ちはさぞかし良いんだろうなぁ・・・・しかしアップダウンのこの渓谷では体力も相当必要とされるはずだ。
昨日ピエンツァの街も充分に堪能したし、今日はローマまでの長旅。
チェックアウトを済ませ即出掛ける事にした。
まず、最初の目的地は昨日偶然見つけてしまったChappella di Vitaletaだ。
昨日確かに見えてはいたが、そこに到る道は分らなかった。Garminに分るか?という不安を持っていた。
実はこの「Chappella di Vitaleta」と「美し過ぎる糸杉」はもちろんGarminの持っている海外施設情報などに乗っている筈もない。
しかし、絶対に行きたい。
何故ならば、私にとってこの二箇所は「これがオルチャ渓谷だ!」と言わんばかりの象徴的な存在だからである。
仕方ないので、日本にいる間にPCでGoogleMapとそのストリート・ヴューを利用して場所を特定させた。
その特定された場所の緯度・経度をGoogle Map上に表示させ、それをGarminに登録させて来たのである。
その緯度・経度がどの程度の精度なのかは分らないが、頼りはそれしか無い!
SR22に向かう道路から左折する指示が出た。
そのT字路の30mくらい手前に少し車が停められる場所があり、数台の車が止まって写真を撮っていた。
私達もその場所に車を停め、外に出て景色を楽しんだ。
周りは360°のオルチャ渓谷!濃い緑、比較的薄い緑、青い空、白い雲しかない。
なんという景色なのだろう。
やはり、人生を考えさせてしまう風景である。
写真を何枚も撮り、そろそろ車に戻ろうとした時、PUNTOが停まり、中から東洋人ご夫妻が出てきた。
どちらからともなく話しかける。
「韓国から?」
「いいえ、日本からです。あなたは?」
「台湾からです」
お二人ともにこにこと非常に愛想が良い。
何と、彼らはイタリアを45日間旅行しているのだそうだ。
「私達はたったの8日間です。短いでしょ?」
これから行くチャペルの事を言ったが、彼らは知らなかったようだ。
台湾では有名じゃないのかな?
4人でこの美しい風景を讃え、私達は車に戻ることにした。
彼らはこれからフィレンツェに向かうらしい。
45日とは・・・何の仕事をしてるんだろう?疑問には思ったが訊かなかった。
でも何と幸せな人達。
Garminが指示する通り、T字路を左に折れ舗装していない道を不安げに進む。
道は間違ってなさそうだ。
あと数百メートルという所に分岐があり、この先は道も狭い。
車で行けたとしてもすれ違いはできまい、と考えこの分岐点の空いた場所に車を置いて歩いて行く事にした。
これは大正解だったかもしれない。
そこから、二人で両側の景色を楽しみながらの散歩だ。
チャペルは分岐を過ぎれば小さいが直ぐに見えてきた。
両側を良く見ると、片方は雑草、片方は麦が植えられている。
そうかぁ、ただの草原だと思っていたが、麦もちゃんと植わっているんだ。
だったら、全部麦にしてしまえば・・・と思うのは日本人的発想?
ひょっとして、一年ごとに畑を休ませているのかも?
近くまで来るとチャペルの隣にある、農具小屋(といっても大きな建物だが)に大きなトラクターが止まり、その周囲では農夫と観光客とが話し込んでいた。
私達も挨拶をし、「チャペルの写真を撮っても良いか?」と尋ねた。
「もちろん、OKさ!」
よく写真で目にするチャペルは表側であり、白い石のファサードである。
しかし私達が来たのは、いわば裏から訪れたわけで、建物はファサードを除き黄褐色の煉瓦造りになっている。
もちろん、表側に回り込み、近寄ったり遠ざかったりして何枚も何枚も写真を撮る。
来たぁ~!という感じだ。
向こう側(チャペルの表側・西)には車が通るような道は無く、轍もない草むした道らしきものがあるだけだ。その道らしきものを老人が杖をついて歩いてくるのが見えた。
見えたが、おそらく地元の人が健康の為に散歩しているのだろう、ぐらいにしか意識していなく、直ぐに忘れてしまった。
散々写真もとり、農具小屋の観光客は自分達の車で、農夫は大きなトラクターでそれぞれ立ち去っていた。どう考えてもあのトラクターとはすれ違うことはできないだろう。
ゆっくり車の置いてある場所に戻って行くと、途中で先程の杖をついた老人に追いついた。
挨拶をした。
杖ではなくストックだった。
着ている服も、プレスの効いたズボン、ネクタイこそ絞めていなかったもののワイシャツ姿である。
ということは、恐らくメインストリート(昨日私達が遠目に写真を撮った所あたり)から歩いて来たということらしい。
ニューヨークから来たアメリカ人で、日本にも何度も行ったことがある、と言っていた。
この秋にも来日して日光を訪れるらしい。
どうやら植物の専門家で、やたら周囲の植物に詳しい。
植物学者かな?
「近くに車が置いてあるので乗って行きますか?」と尋ねると
「それは助かる。ピエンツァに行きたい」
「私達はローマに向かうので、メインストリートまでで良ければ」
ということで、あぜ道をご一緒したのである。
メインストリートとのT字路に戻ると、彼は車を降り、すぐ後ろをトロトロ走って来たトラクターに手を挙げ、巧みなイタリア語で農夫と交渉し、トラクターに乗っかりピエンツァ方向に向かった。
恐るべしインテリ老ヒッチハイカー!
さて、我々はSR2に戻り、アイコンその②「美し過ぎる糸杉並木」を目指す。
別にそこでなくても充分美し過ぎる景色で一杯なのだが・・・・・こんどはGarminをセットするまでもなかった。SR2沿いに見るも見事な糸杉が・・・・・
例によって、車を停車させる場所に一苦労だ。
しかし、なんとか路肩に車を停め、いざ撮影。
反対方向から来る車も、路肩に寄せて写真を撮って行く。
世界文化遺産「オルチャ渓谷」しかと堪能させて頂きました。
荒れ地だった所を、苦労に苦労を重ねて今の渓谷にしたと言う。
まさに敬意を表さねばならない。
さて今回、世界遺産を何カ所巡ったのかな?
走るにつれ、田園風景も徐々にあか抜けないものに変わって行く。
そのままSR2を南下し、できればヴァーニュレージョにも行きたいと思って、麓のボルセーナの街までやってきたが、Garminが示すヴァーニュレージョへの道がどうも怪しい。
時間も充分では無さそうだ。
今回 ヴァーニュレージョは諦めてこのままローマに帰る事にした。
ヴァーニュレージョはどうも縁が無い。
前回、オルヴィエートに来た時にも行こうとしたが時間が無かった。
ローマへの道は、今来た道を引き返し、ボルセーナ湖沿いに西に進み、SS312、SS1と乗り継ぎ、最期は高速道路A12でフィウミチーノに向かう。
所々、景色のよい場所を通るのだが、その景色を楽しむチャンスをくれないのはこの五日間同じだ。
今度は2回料金所を通過したが、取られたお金は合計€4.6。
そう言えば、昔はイタリアは高速道路無料だったよなぁ、ということを思い出した。
まあ、メンテナンスも必要だから大都市周辺だけ料金徴収すっぺか?という雰囲気だ。
でも、道路そんなに傷んでないぜ?日本の高額さこそが異様に映る。
Garminは最後の宿泊地であるフィウミチーノにあるComfort Hotel Airportにセットしてある。
ここで一旦チェックインし、荷物を置いて、車で空港に行きレンタカーを返して、再びホテルに帰ってくるという算段だ。
一応Garminの指示通りに走る。
フィウミチーノの街は海辺の街であり、川にはクルーザーが停泊している。
ホテルには着いたものの、駐車場の入り口が分らない。妻がフロントに行って聞いてきたが、駐車場の扉を開けるボタンが分らない。もう一度フロントに行くと、掛りの女性がついて来てようやく開いた。
チェックインして部屋に入ろうとしたら、今度はドアが開かない。
カードキーを差し込むと僅かにブーンという音が聞こえるが、すぐにそれも消える。
業を煮やして、再び女性係員を呼ぶと、「このブーンという音が消えないうちにノブを回せ」ということらしい。
えーい!そんなの知ったこっちゃないわい!
このホテル、スタッフがフロントに一人だけというのはちょっと致命傷かな?要改善!
まあ、部屋は清潔でアメリカナイズされて気持ち良い。
とにかく、お水で喉を潤し、18時までに車を返しに行かねばならない。
おっと、ガソリンも満タンにしてかなきゃ罰金取られちゃうもんね!
空港に向かう道すがら当然ガソリンスタンドは有った。
ちょっと高いなぁ!とは思ったが比較なんぞしている余裕も無いので、そこに入った。
軽油1リットルあたり€1.7だ。€1=140円で換算すると238円/Lということになる。
この店が少し高いと書いたが、安くても€1.65とかなので、この店だけが暴利を貪っている訳でもない。
つまり燃料代がメチャ高いと言う事だ。
他のヨーロッパ諸国の事は分らないが、ヨーロッパでクリーンディーゼルが主流なのだという理由の一端が分ったような気がする。
また、ガソリンスタンドの料金表示看板はどこに行ってもディーゼル・オイルが一番上なのだ。
給油するお兄さんが人懐っこく話しかけてきた。
バングラデシュから出稼ぎに来て15年経過しているらしい。
自分はイタリアが多いに気に入っているが奥さんはそうでもないとか・・・
弟は日本に留学して、日本人と結婚して東京に住んでいるのだそうだ。
本当はもっと話をしていたかったけど、時間が気になるのでお金を払って先を急いだ。
バングラデシュのお兄さん、頑張って!
空港の駐車場までGarminに頼るわけにもいかないので、空港に入ったら全て自分で判断しなくてはならない。
とは言っても取り敢えずPマークを頼りに行けば何とかなるだろう。
途中、クラクションを鳴らされる場面もあったが(なにせ一方通行の道をトロトロと最左車線をはしっていたのだから無理もない)もう気にもしないのだ。
指定されたC棟もすぐに見つかり、所定のLocautoの場所にも無事戻すことができた。
隅から隅までチェックされたが、ひどいのは落とされた鳥のフンくらいなもので、結果全てOKだった。ホッ!
さて、今度は自力でホテルまで行かねばならない。
確か今晩のホテルは無料送迎バスが運行されている筈である。
しかし、乗り場までは調べて来なかった。
レンタカー・オフィスの近くに居たセキュリティのお兄さんに尋ね、空港職員と思われる紳士に尋ね、ようやくシャトルバスが集まっている地帯にやってきた。
フィウミチーノは空港の目と鼻の先の街だが、タクシーでは€20も取られると言う。
なら、空港近くなんぞにホテルをとる意味なんてあまりない。
なんと言っても無料送迎バスが良い。
大きなバスはローマ市内に向かうバスだ。
時々小さなバスが並んでいるいると、発車待ちの運ちゃんが居た。
運ちゃんにホテル名を告げると「24番だよ」と親切に教えてくれた。
しかし、24番には「Hotel Marriott」と書かれているではないか?
運ちゃんに再び「マリオットじゃないの?」と訊いたら「良いの良いの、24で間違いない!」
ホッとしながらも、何だよ、このいい加減さは?
こんな情報は来てみなきゃ分んないぞ!
暫く待つと小型バスがやって来た。
走り出せば10分程度でホテルに着いた。
使い方次第では、安くて良いホテルかもしれない。
明日は7時20分のバスで空港に向かう。
フロント横にあるレストランで朝食。
レストランの外も眺望が素晴らしい。
妻はカメラを持ったまま、なかなか帰ってこない。
遥か遠くにモンテプルチャーノの街が見える |
なんと、珍しく目玉焼きがあるではないか?!
思わず私は二つも手に取ってしまった。
イタリアでスクランブル・エッグはあっても、目玉焼きは初めて。
横で妻が馬鹿にする「わざわざイタリアまで来て目玉焼きを食べる事はないでしょう?」
本人は何種類ものチーズを「美味しい!美味しい!」と言いながら食べている。
私もチーズ好きな人種だが、ここ数日胃が欲しがらない。
甘味の少ないものは? |
ツーリング客です |
Piccolo Hotel |
自転車ツーリングで宿泊した人達が二組も居た。
男性も女性も皆、精悍な身体つきである。
このオルチャ渓谷を自転車で巡っているのだ。
そう言えば、車で走っていても時々見かけたものだ。
気持ちはさぞかし良いんだろうなぁ・・・・しかしアップダウンのこの渓谷では体力も相当必要とされるはずだ。
昨日ピエンツァの街も充分に堪能したし、今日はローマまでの長旅。
チェックアウトを済ませ即出掛ける事にした。
まず、最初の目的地は昨日偶然見つけてしまったChappella di Vitaletaだ。
昨日確かに見えてはいたが、そこに到る道は分らなかった。Garminに分るか?という不安を持っていた。
実はこの「Chappella di Vitaleta」と「美し過ぎる糸杉」はもちろんGarminの持っている海外施設情報などに乗っている筈もない。
しかし、絶対に行きたい。
何故ならば、私にとってこの二箇所は「これがオルチャ渓谷だ!」と言わんばかりの象徴的な存在だからである。
仕方ないので、日本にいる間にPCでGoogleMapとそのストリート・ヴューを利用して場所を特定させた。
その特定された場所の緯度・経度をGoogle Map上に表示させ、それをGarminに登録させて来たのである。
その緯度・経度がどの程度の精度なのかは分らないが、頼りはそれしか無い!
SR22に向かう道路から左折する指示が出た。
ここで左折してChappella di Vitaletaに向かいます |
車の中から取ったので、何やら写り込んでます |
私達もその場所に車を停め、外に出て景色を楽しんだ。
周りは360°のオルチャ渓谷!濃い緑、比較的薄い緑、青い空、白い雲しかない。
なんという景色なのだろう。
やはり、人生を考えさせてしまう風景である。
ピエンツァの街がはるか遠くに見えます |
写真を何枚も撮り、そろそろ車に戻ろうとした時、PUNTOが停まり、中から東洋人ご夫妻が出てきた。
どちらからともなく話しかける。
「韓国から?」
「いいえ、日本からです。あなたは?」
「台湾からです」
お二人ともにこにこと非常に愛想が良い。
何と、彼らはイタリアを45日間旅行しているのだそうだ。
「私達はたったの8日間です。短いでしょ?」
これから行くチャペルの事を言ったが、彼らは知らなかったようだ。
台湾では有名じゃないのかな?
4人でこの美しい風景を讃え、私達は車に戻ることにした。
彼らはこれからフィレンツェに向かうらしい。
45日とは・・・何の仕事をしてるんだろう?疑問には思ったが訊かなかった。
でも何と幸せな人達。
Garminが指示する通り、T字路を左に折れ舗装していない道を不安げに進む。
道は間違ってなさそうだ。
あと数百メートルという所に分岐があり、この先は道も狭い。
車で行けたとしてもすれ違いはできまい、と考えこの分岐点の空いた場所に車を置いて歩いて行く事にした。
これは大正解だったかもしれない。
そこから、二人で両側の景色を楽しみながらの散歩だ。
チャペルは分岐を過ぎれば小さいが直ぐに見えてきた。
前方に見えるのがチャペルと農具小屋。もうすぐ到着 |
空はひらすら青い |
両側を良く見ると、片方は雑草、片方は麦が植えられている。
そうかぁ、ただの草原だと思っていたが、麦もちゃんと植わっているんだ。
だったら、全部麦にしてしまえば・・・と思うのは日本人的発想?
ひょっとして、一年ごとに畑を休ませているのかも?
麦も植わっていれば |
可愛い花も咲いています |
近づいてきた |
チャペルの真裏です |
こんな景色も |
騎馬はダメらしい |
糸杉並木 |
もう言葉も出ませんね |
この道は走ってないなぁ |
綺麗だな~ |
近くまで来るとチャペルの隣にある、農具小屋(といっても大きな建物だが)に大きなトラクターが止まり、その周囲では農夫と観光客とが話し込んでいた。
私達も挨拶をし、「チャペルの写真を撮っても良いか?」と尋ねた。
「もちろん、OKさ!」
ついにやって来ました!Chappella di Vitaleta |
よく写真で目にするチャペルは表側であり、白い石のファサードである。
しかし私達が来たのは、いわば裏から訪れたわけで、建物はファサードを除き黄褐色の煉瓦造りになっている。
もちろん、表側に回り込み、近寄ったり遠ざかったりして何枚も何枚も写真を撮る。
来たぁ~!という感じだ。
私もショボいスマホで撮ろうとしています |
やはりスマホの写真は色が少しくすんでいるような・・・ |
向こう側(チャペルの表側・西)には車が通るような道は無く、轍もない草むした道らしきものがあるだけだ。その道らしきものを老人が杖をついて歩いてくるのが見えた。
見えたが、おそらく地元の人が健康の為に散歩しているのだろう、ぐらいにしか意識していなく、直ぐに忘れてしまった。
散々写真もとり、農具小屋の観光客は自分達の車で、農夫は大きなトラクターでそれぞれ立ち去っていた。どう考えてもあのトラクターとはすれ違うことはできないだろう。
ゆっくり車の置いてある場所に戻って行くと、途中で先程の杖をついた老人に追いついた。
挨拶をした。
杖ではなくストックだった。
着ている服も、プレスの効いたズボン、ネクタイこそ絞めていなかったもののワイシャツ姿である。
ということは、恐らくメインストリート(昨日私達が遠目に写真を撮った所あたり)から歩いて来たということらしい。
ニューヨークから来たアメリカ人で、日本にも何度も行ったことがある、と言っていた。
この秋にも来日して日光を訪れるらしい。
どうやら植物の専門家で、やたら周囲の植物に詳しい。
植物学者かな?
「近くに車が置いてあるので乗って行きますか?」と尋ねると
「それは助かる。ピエンツァに行きたい」
「私達はローマに向かうので、メインストリートまでで良ければ」
ということで、あぜ道をご一緒したのである。
メインストリートとのT字路に戻ると、彼は車を降り、すぐ後ろをトロトロ走って来たトラクターに手を挙げ、巧みなイタリア語で農夫と交渉し、トラクターに乗っかりピエンツァ方向に向かった。
恐るべしインテリ老ヒッチハイカー!
With インテリ老ヒッチカーカー from New York |
さて、我々はSR2に戻り、アイコンその②「美し過ぎる糸杉並木」を目指す。
別にそこでなくても充分美し過ぎる景色で一杯なのだが・・・・・こんどはGarminをセットするまでもなかった。SR2沿いに見るも見事な糸杉が・・・・・
例によって、車を停車させる場所に一苦労だ。
しかし、なんとか路肩に車を停め、いざ撮影。
反対方向から来る車も、路肩に寄せて写真を撮って行く。
ちょっともったいぶって・・・・ |
ほらねっ! |
やって来ましたよ |
デデ~ン! |
す、す、凄い! |
後ろからも撮られていました |
このアグリツーリズモの名称です。 簡単には予約取れないでしょうが・・・・ |
世界文化遺産「オルチャ渓谷」しかと堪能させて頂きました。
荒れ地だった所を、苦労に苦労を重ねて今の渓谷にしたと言う。
まさに敬意を表さねばならない。
さて今回、世界遺産を何カ所巡ったのかな?
この街はどこだっけ? |
走るにつれ、田園風景も徐々にあか抜けないものに変わって行く。
そのままSR2を南下し、できればヴァーニュレージョにも行きたいと思って、麓のボルセーナの街までやってきたが、Garminが示すヴァーニュレージョへの道がどうも怪しい。
ボルセーナ |
ここから登れと言っているが・・・ |
時間も充分では無さそうだ。
ボルセーナ湖 |
今回 ヴァーニュレージョは諦めてこのままローマに帰る事にした。
ヴァーニュレージョはどうも縁が無い。
前回、オルヴィエートに来た時にも行こうとしたが時間が無かった。
ローマへの道は、今来た道を引き返し、ボルセーナ湖沿いに西に進み、SS312、SS1と乗り継ぎ、最期は高速道路A12でフィウミチーノに向かう。
所々、景色のよい場所を通るのだが、その景色を楽しむチャンスをくれないのはこの五日間同じだ。
今度は2回料金所を通過したが、取られたお金は合計€4.6。
そう言えば、昔はイタリアは高速道路無料だったよなぁ、ということを思い出した。
まあ、メンテナンスも必要だから大都市周辺だけ料金徴収すっぺか?という雰囲気だ。
でも、道路そんなに傷んでないぜ?日本の高額さこそが異様に映る。
Garminは最後の宿泊地であるフィウミチーノにあるComfort Hotel Airportにセットしてある。
ここで一旦チェックインし、荷物を置いて、車で空港に行きレンタカーを返して、再びホテルに帰ってくるという算段だ。
一応Garminの指示通りに走る。
フィウミチーノの街は海辺の街であり、川にはクルーザーが停泊している。
ホテルには着いたものの、駐車場の入り口が分らない。妻がフロントに行って聞いてきたが、駐車場の扉を開けるボタンが分らない。もう一度フロントに行くと、掛りの女性がついて来てようやく開いた。
チェックインして部屋に入ろうとしたら、今度はドアが開かない。
カードキーを差し込むと僅かにブーンという音が聞こえるが、すぐにそれも消える。
業を煮やして、再び女性係員を呼ぶと、「このブーンという音が消えないうちにノブを回せ」ということらしい。
えーい!そんなの知ったこっちゃないわい!
このホテル、スタッフがフロントに一人だけというのはちょっと致命傷かな?要改善!
まあ、部屋は清潔でアメリカナイズされて気持ち良い。
とにかく、お水で喉を潤し、18時までに車を返しに行かねばならない。
おっと、ガソリンも満タンにしてかなきゃ罰金取られちゃうもんね!
空港に向かう道すがら当然ガソリンスタンドは有った。
ちょっと高いなぁ!とは思ったが比較なんぞしている余裕も無いので、そこに入った。
軽油1リットルあたり€1.7だ。€1=140円で換算すると238円/Lということになる。
この店が少し高いと書いたが、安くても€1.65とかなので、この店だけが暴利を貪っている訳でもない。
つまり燃料代がメチャ高いと言う事だ。
他のヨーロッパ諸国の事は分らないが、ヨーロッパでクリーンディーゼルが主流なのだという理由の一端が分ったような気がする。
また、ガソリンスタンドの料金表示看板はどこに行ってもディーゼル・オイルが一番上なのだ。
給油するお兄さんが人懐っこく話しかけてきた。
バングラデシュから出稼ぎに来て15年経過しているらしい。
自分はイタリアが多いに気に入っているが奥さんはそうでもないとか・・・
弟は日本に留学して、日本人と結婚して東京に住んでいるのだそうだ。
本当はもっと話をしていたかったけど、時間が気になるのでお金を払って先を急いだ。
バングラデシュのお兄さん、頑張って!
空港の駐車場までGarminに頼るわけにもいかないので、空港に入ったら全て自分で判断しなくてはならない。
とは言っても取り敢えずPマークを頼りに行けば何とかなるだろう。
途中、クラクションを鳴らされる場面もあったが(なにせ一方通行の道をトロトロと最左車線をはしっていたのだから無理もない)もう気にもしないのだ。
指定されたC棟もすぐに見つかり、所定のLocautoの場所にも無事戻すことができた。
隅から隅までチェックされたが、ひどいのは落とされた鳥のフンくらいなもので、結果全てOKだった。ホッ!
さて、今度は自力でホテルまで行かねばならない。
確か今晩のホテルは無料送迎バスが運行されている筈である。
しかし、乗り場までは調べて来なかった。
レンタカー・オフィスの近くに居たセキュリティのお兄さんに尋ね、空港職員と思われる紳士に尋ね、ようやくシャトルバスが集まっている地帯にやってきた。
フィウミチーノは空港の目と鼻の先の街だが、タクシーでは€20も取られると言う。
なら、空港近くなんぞにホテルをとる意味なんてあまりない。
なんと言っても無料送迎バスが良い。
大きなバスはローマ市内に向かうバスだ。
時々小さなバスが並んでいるいると、発車待ちの運ちゃんが居た。
運ちゃんにホテル名を告げると「24番だよ」と親切に教えてくれた。
しかし、24番には「Hotel Marriott」と書かれているではないか?
運ちゃんに再び「マリオットじゃないの?」と訊いたら「良いの良いの、24で間違いない!」
ホッとしながらも、何だよ、このいい加減さは?
こんな情報は来てみなきゃ分んないぞ!
24番バス乗り場 40分に一本出ている |
暫く待つと小型バスがやって来た。
走り出せば10分程度でホテルに着いた。
使い方次第では、安くて良いホテルかもしれない。
明日は7時20分のバスで空港に向かう。
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