退院して早一か月近くが経過した。
医大の付属施設である「運動療育センター」には今月5日から、週3回を目標に通っている。
言わば、スポーツジムの様なものだが、トレーナーが全員理学療法士であるということ、カルテ情報が共有できていること、最初にメディカルチェックを行って一人一人に適切なプログラムを組んでくれること、等の安心感からこの施設に通うことになった。
退院してしばらくは階段を昇降する度に息が切れていた私の心肺能力も、今ではすっかり発病前に戻ったと言っても過言ではないと思う。
術後一か月での外来受診でも、ドクターから「花丸ですよ!」とお墨付きを貰い「来月にはポルトガル行けますよ!」とまで言われた。良く覚えてんなぁ・・・!
しかし、嬉しい限りじゃないですか。
取り戻した健康な身体・・・・今後はもっともっと大切に使っていきたい。
一方、文化活動もぼちぼち復活させている。
手始めは絵画である。
デッサン教室と水彩画、双方ともに復活している。
デッサン教室のお題は「赤かぶ」だった。
一回のみとのこと・・・・生ものは仕方ないかも。
咄嗟に、とても私の力量では無理だと思った。
全部は諦め、部分だけの描写にチャレンジ。
しかし、やがて・・・・部分的にでも、生きている素材の迫力を捉えたいと思った。
無我夢中だった・・・・
他人の出来具合も気にはなるが、そんな余裕はない。
一心不乱に鉛筆を走らせるだけだ。カリカリ、カリカリ・・・・
二時間という制約があるからこそ良いのかも知れない。
集中力も途絶えた頃、先生の巡回が始まる。
「すごい!世界がある!」と言ってくれた。
嘘つけーっ、と思ったが・・・お世辞8割だとしても、私にとっては最高の褒め言葉だと、素直に頂いておいた。
一方の水彩画。
自分で素材を選べるのが楽しい。
また、素材選びの時に大先生があれやこれやと世話を焼いてくれる・・この時も実に楽しい一時なのである。
私が緑のガラス器を選んだら、それ以外の素材を「これ、どう?」「これは?」と運んでくれる。
構図は自分で決めた。
緑のガラス器を縦の方向づけとし、主役は陶器のボトル。それらとは全然素材感の違う自然物を下に配置してみた。
特に苦労したのはボトルの素材感だ。
キーポイントは光の反射と金文字だろう。
初めてマスキングインクを使ってみた。
意外と難しかった。
でも、なんとかそれを生かすことができたと思う。
市の美術連盟に所属しているのだが、6月の連盟展に出展しないか?とのお誘いを受けた。
何事にも目標設定はとても大切である。
一つ一つの作品に魂を込めて書いていこうと思う。