2013年12月26日木曜日

クリスマスの贈り物?

毎年この時期になると放映される小田和正「クリスマスの約束」。

私は毎年この放送を楽しみにしている。
毎回、小田和正とそのファミリーが織りなすハーモニーは「絶品」という言葉をもってしても言いつくせないほど素晴らしい。

今年はとりわけ、あの吉田拓郎がゲスト出演するということで、私はワクワクしてこの日を待っていた。

なんと初っ端のゲストが拓郎さんだ!
おっ、おー~!!
いきなり心臓がバクバクしだした。
観客もサプライズだったのか、驚いた表情。

「落陽」のイントロが始まる。
4カポのアコースティックギターがAm→Em→Am→F→G→Amとコードを刻む中、エレキギターのロングトーンがお馴染みのイントロ・メロディを奏でる。
何百回聴いただろう、このイントロ!
私の頭の中では、実際には鳴っていないオルガンのフレーズが鳴りだす。
”しぼったばかりの~ 夕陽の赤が~”
拓郎さん、ちょっと声が弱いかも?
唄い進むうちに、オダカズのハモが絡む。
彼独特のコーラス回しだ。さすがに上手いアレンジ!
決してリードボーカルを邪魔しない。
しかし、この二人が一緒に並んでアコギを抱えて唄っている姿など、想像できただろうか?
一見最も遠い所に居ながら、実はその存在を認め合い尊敬し合っていた二人だからこその映像だ。
思わず涙がこぼれそうになる。
歳を取るのも良いものだ。

「1970年代には、一人でコンサートをするなんて無かったよね?」
「チケットが200円とか500円で10組くらい出るんだよ・・・」
そうです、そうです。
あの頃は単独コンサートなんてなかった。
私は知らず知らず40年以上前にタイムスリップする。
高専の退学を決めた直後なのか、その一年後に大学入学が決まってからだったのか定かではない。
とにかくまだまだ寒い時節だった。
愛知県体育館にフォーク歌手が一堂に集結したコンサートが開催された。
高専時代の友人と二・三人で私はそのコンサートを観に行った。
加川良、高田渡、岡林信康、GARO・・・くらいまでは良く覚えている。
高石友也も居たろうか?
岡林さんは「はっぴいえんど」と一緒だったけ?
GAROのCSNコピーは抜群に上手かった。途中からムッシュも一緒だったような気もする。
拓郎さんは真っ白なスーツで「猫」を率いて「ある雨の日の情景」を演奏した。
私が拓郎さんのライブを観たのは、後にも先にもこの時一回きりである。
若い頃は、特にファンだった訳でもない。
しかし拓郎さんの肩のチカラが徐々に抜け始める頃から、徐々に惹かれるようになってきた。

二曲目は「りんご」
いかにも拓郎さんの好きなコード進行Am→Cがベースになっている曲だ。
メロディラインも拓郎さんの典型と言って良い。

そして「今日までそして明日から」
私は大学の1回生になっていた。
学生会館大ホールで上映された映画「旅の重さ」。
高橋洋子の瑞々しい姿はとても印象深く、秋吉久美子もまだ初々しい少女だった。
確か高橋洋子がお遍路さんの旅をするという物語だったのだが、その折々に拓郎さんのこの曲が使われていた。
リュックを担いだ高橋洋子が浜辺を歩いている場面に”私は今日まで生きてみました”という歌声が絡む、そんな映像が今でも瞼に浮かぶ。

最後は「人生を語らず」
やはり声の弱さが気になる。
こういうシャウトする曲は辛いかなぁ?
特に”届かないものを~!”というサビ前の盛り上がりの場面で”の”から”を~”にかけて6度上がるのが少し辛そう・・・・
でも、こういう曲を唄ってこその拓郎さんだ。
聞けば一年ぶりのステージとか・・・・声が出ないのも無理は無いし、緊張するのも無理はない。
とにかく長生きして欲しいと思うし、生きているうちは声が出なくても唄っていて欲しいと思う。

毎年この番組は観客の姿をよく映している。特に綺麗な女性を・・・
今回も無論そうなのだが、拓郎さんのステージの時だけは何故か同世代の男性ばかり。
皆うれしそうに口ずさんでいた。私も同じような表情なのだろうか?
拓郎さん、オダカズさん、そして口ずさんでいたオジサン達・・・こういう人達と同じ時代を生きて来られた幸せを私は感じていた。

クリスマス・プレゼントという物とはすっかり縁遠くなってしまったが、今年は思いがけないクリスマス・プレゼントを貰ったような気がした。





2013年12月1日日曜日

師走というのに我が家の秋

早いもので、今日から師走である。
年々歳々、時の流れが速くなっていく。
今年一年、私は何をしたというのだろうか?

ソファーに座ってぼんやり外をながめていたら、散歩している老夫婦の視線がこちらを向いていることに気がついた。

その先を辿ってみると、そこには我が家の紅葉があった。

風景として我が家の紅葉に目を向けて観たのは初めてだ。
案外、捨てたものでもない。

師走の昼時、ちょっとした『小さい秋見つけた』である。

もみじの種類はよく分からない


バラも負けじと咲いている